テレワークが本格的に導入されて1年が経つけど自宅ではテレワークに集中できる部屋がない
テレワークをしているけど周りがうるさくて困っている。
テレワークを本格的に始めてみたはいいものの、
- 自宅はテレワーク専用の部屋はないから食卓のテーブルを代用している人
- 騒がしい状態のままガマンをしながらテレワークを続けている人
など多くいますよね。
ここ最近、本社が東京から地方へ転出したり、オフィス自体を縮小もしくは廃止する会社も出てきています。
これからの時代テレワークはスタンダードな働き方の一つになっていくのは間違いありません。
しかし、自宅をみるとテレワークが普及する前に建てた家が多く、テレワークを専用とする部屋を作っている人はごく少数だと思われます。
リフォームをするにもお金がかかりますが、実は、一定の条件をクリアするとテレワークの環境を整備するための補助金が国から出るのです。
テレワークの環境を整備するだけのリフォームで補助金が出る補助金制度について基本的な部分をお伝えします。
テレワーク環境整備で補助金が出るのは「長期優良住宅化リフォーム推進事業」
- 申請をするのはリフォームをする登録会社
- リフォームの工事費の3分の1までしか補助金が出ない
- 1戸あたりの補助金上限額は100万円
「テレワーク・リフォーム・補助金」でネット検索するとでて来るのが、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」。
気になる長期優良住宅化リフォーム事業、いったいどんな補助内容となっているのか調べると、意外なことが判明。果たしてテレワークの環境を整えるために補助金が出るのでしょうか。
テレワーク環境整備ではどのような工事が想定されているのか
- 申請をするのはリフォームをする登録会社
- テレワークのスペース確保のための工事
- テレワークの環境整備のための工事
まず、どのような工事が想定されているのでしょうか?大きく分けて2つの工事が想定されています。
テレワークスペース確保のための工事
- 部屋を仕切る間仕切り壁や建具(ドア等)の設置
- 室内の一角にテレワークを行うためのデスク、本棚等を新たに設置
テレワーク環境整備のための工事
- 防音工事
- 電気配線工事等(コンセント、照明プラグ、LANケーブル用端子等工事)
テレワークをしたいけどテレワークをするためのスペースがないからスペースを作る、すでにテレワーク用のスペースはあるけどテレワークをするための環境を作る工事が想定されているんですね。
長期優良住宅化リフォーム推進事業の対象にするためにはどのような工事をすればいいのか
- インスペクションを実施し、維持保全計画・履歴を作成すること
- リフォーム工事後に耐震性と劣化対策、省エネルギー性対策の基準が確保されていること(必須項目)
※インスペクションとは・・・日常生活に支障があると考えられる劣化状況の有無を把握するための現地調査のこと
長期優良住宅化リフォーム推進事業の対象とするためには、インスペクションの実施やリフォーム工事後に一定の基準が確保されることが必要となります。
補助に必要な工事内容は3つ
工事内容は、上のチェック欄の2に並べている
- 耐震性
- 劣化対策
- 省エネルギー対策
この3つの項目のうちの1つを含んだ工事が必要です。
補助に必要な工事の種類は4つ
さらに工事の種類は
- 「性能向上に資するリフォーム工事」
- 「三世代同居対応改修工事」
- 「子育て世帯向け改修工事」
- 「防災性、レジリエンス性向上改修工事」
に限られていて、この4つのうち1つ以上の工事をする必要があります。
テレワークの環境整備は1「性能向上に資するリフォーム工事」に該当します。
補助金はどのくらいもらえるのか?
- 補助対象費用の3分の1
- 補助限度額は原則1戸あたり100万円
全ての工事費用に補助金が出るわけではないので注意が必要です。
長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金を使ってテレワーク環境整備をしようとする人への注意点
- 申請は登録事業者が行う
- インスペクションの実施はリフォーム前
- テレワーク環境整備だけの工事では補助金が出ない
- 補助対象工事費には最低限度額が決められている
- 所得制限はなし
- 住んでいる自治体で同じような補助金制度がある自治体もある
申請は自分自身ではなく登録業者が行う
補助金の申請だからついつい契約する自分自身が行うように思うけど、この事業の申請者はリフォーム工事をする業者が申請者となります。
そのため、リフォーム工事前に業者に対して「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の登録業者かを尋ねておかないとせっかくの補助金がもらえないおそれもあります。
インスペクションの実施はリフォーム工事前
インスペクションとは、「シロアリ、雨漏りなど」日常生活に支障があると考えられる劣化状況の有無を把握するための現地調査のことを言います。
このインスペクションをリフォーム工事前に済ませておく必要があります。
テレワーク環境整備だけの工事では補助金が出ない
一番気をつけてもらいたいのが、「テレワーク環境整備だけの工事では補助金の要件に該当しない」ということです。それはなぜか。
「特定性能向上工事を行なわない場合は、その他性能向上工事を補助対象とすることができない」令和3年度長期優良住宅化リフォーム推進事業Q&Aから引用
いったいどうゆうことなのか?
今回の補助金の要件は「長期優良住宅化」=「住宅を長い期間使えるようにリフォームすること」なので、テレワークの環境整備だけでは長期優良住宅にはならないよねと言われているようなものです。
ちなみに、テレワークの環境整備は「その他の性能向上工事」とされています。
ではどうすればいいのかといえば、「特定性能向上工事」を行えばよいのです。
▶︎「特定性能向上工事」=「耐震性」「劣化対策「省エネルギー対策」
この3つのうちいずれかの工事と合わせてテレワーク環境整備を行うことで補助金が出るのです。
もう一つ気をつけたいのが、その他性能向上工事の費用補助は、「特定性能向上工事の費用を上限」としている点です。
どういうことか?
例えば、その他性能向上工事の費用が150万円かかっても、特定性能向上工事の費用が120万円であれば、120万円の3分の1の40万円までしかその他性能向上工事の費用は補助されないということです。
補助対象工事費には最低限度額が決められている
一件の申請あたり、補助対象事業費の合計が30万円(補助金額10万円)以下となるものは対象外となっています。
所得制限はなし
補助金の中には、個人所得や世帯収入などで補助金の受給制限がありますが、「長期優良住宅化リフォーム事業」は所得制限はありません。
住まいの自治体で似たような補助金制度がある
現在住んでいる自治体ではテレワーク環境整備のために補助金を出しているところもありますので、一度お住まいの自治体のホームページを確認することをお勧めします。
おわりに
今回はテレワーク環境整備のために補助金が出る制度をお伝えしました。しかし、テレワーク環境整備だけのリフォームでは補助金が出ないところが注意すべき点です。
自宅の「耐震性「劣化対策」「省エネルギー化」のいずれかのリフォームを合わせて行うことで支出を少しでも抑えることが考えられます。
築年数が経っている建物で快適な生活を考えているのなら、「長期優良住宅化リフォーム事業」の補助金制度を取り入れるのはどうでしょうか?
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